
ロサンゼルス市議会は13日、ケビン・デ・リオン議員が提出した小東京に研究資金を提供する動議を8対3で可決した。小東京事業改善地区(BID)が、不動産所有者によるコミュニティー利益地区(CBD=Community Benefit District)を設立するための最初の一歩を可能にする投票は、デ・リオン議員に怒りを爆発させる抗議者らによる混乱の中で行われ、結果は同議員の名を冠した動議は廃案になると信じていた人々を驚かせた。
現在、小東京BIDが行う小東京の安全大使と街路清掃のプログラムは商店主への割り当て金を基に実施されているが、新型コロナ禍やその他の要因による経済的圧迫により過去2年間で4分の1に当たる利害関係者が査定額を支払わなかったり、または支払うことができなかったりしたため、小東京BIDはサービスの縮小を余儀なくされている。

ジョー・ブスカイノ議員によって支持されたデ・リオン氏の動議は、小東京BIDが不動産ベースのBIDに移行することを許可するものであり、この結果によりBID信託基金から2万ドル、AB1290基金から2万ドルを、専門的なコンサルタントのサービスに使用することができるようになる。さらに2万ドルが小東京BIDの母体である小東京ビジネス協会のLTBA基金を通じて提供される。
新人のヒューゴ・ソト=マルチネス議員とユーニネス・ヘルナンデス議員は動議に反対票を投じた。マーキース・ハリス=ドーソン議員も反対票を投じた。
議会が進行する中でデ・リオン議員が入室すると、氏の辞職を求める抗議者からの叫び声はひときわ大きくなった。ポール・クレコリアン議長はデ・リオン氏の辞職と逮捕を要求する声が上がる中で休憩を求める事態となった。
議会第14地区代表のデ・リオン氏への抗議は10月9日に発覚した録音に端を発するもので、この録音でヌリ・マルチネス前議員による人種差別的な発言が明らかになった。デ・リオン氏は週末のクリスマスイベントで反対派の活動家ともめる騒動があったばかりで、抗議勢力との緊張が高まっていた。
また、市議会は同日、就任したばかりのカレン・バス市長が提案したホームレス緊急決議を全会一致で承認し、ロサンゼルス市の人道危機に対処する重要な対策を進める方向性を新市長に与えた。(エレン・エンドウ)