河村社中の点初め。亭主の河村宗津師(手前)と半東のジョンズ宗康師
就任のあいさつに立ち、抱負を述べる阿部宗真新幹事長

 茶道裏千家淡交会ロサンゼルス協会(堀宗博会長)は、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった初点式を15日、小東京のダブルツリー・ヒルトンで催した。ジョンズ河村社中が点初めを披露し賀客をもてなし、参加者112人が、阿部宗真新幹事長と新幹事らの門出を祝った。

 4年の任期を終えて退いたロビンソン宗心さんの後を受け継いだ阿部新幹事長が就任のあいさつを述べた。昨年に設立70周年を迎えた協会について、「先代が築いた伝統と次の世代との橋渡しをし、新旧の幹事と密な関係を築き、この組織が未来の人たちを育成できる場になればと切に望んでいる。協会の成功には幹事のみならず会員の積極参加が必要」と強調した。
 茶道の普及について「茶道を知らない人たち、特に若い世代に重点を置き、どのように茶道を紹介し、広めるのが一番良いやり方か。また、茶の湯を学ぶ者が次世代のリーダーになるためにはどうしたらいいか。現在の指導者が準備し、教え、支援する事が大切となる」と力説した。

新年のあいさつを述べる堀宗博会長

 阿部幹事長は日本語は不得手だが、全ての会員とのオープンなコミュニケーションをモットーとする。「皆さんの意見やフィードバック、改善のための提案はいつでも歓迎したい」と呼びかけた。茶道の文化と精神の理解や、世界平和への貢献、茶道の発展に精進することなどが協会の目的であることを強調し、「(千利休の茶道の精神・境地を表した)『和敬清寂』の下に精神鍛錬しながら、これらの目標を達成し続けることができればと願っている。皆さんと共に日本の大切な総合文化である茶道を育み続けることを楽しみにしている」と、語った。

 次に新年のあいさつに立った堀会長は会員の活動を思いやりながら「パンデミックは裏千家ロサンゼルスがこれまでに直面した最も困難な出来事だった」と振り返り、期間中もロビンソン宗心前幹事長と一緒に、オンラインのワークショップなどを通じて休まずに稽古に励んだ会員の労をねぎらった。「通常の活動ができず3年間を過ごしたが、今日ここに会えて点初め式を開くことができたことが素晴らしい。本日をスタートに素晴らしい1年を送りたい」と願った。

客席で薄茶を味わう(左から)正客の青島尚重首席領事、次客の小泉宗由名誉師範、三客の表千家同門会米国南加支部・岡添幸子事務長

 来賓の青島尚重首席領事が、公務で参加できなかった曽根健孝総領事に託された祝辞を代読した。総領事は初点式を3年ぶりに対面開催したことを祝した。「4カ月前に着任して以来、裏千家淡交会LA協会を含む当地の文化団体に歓待を受けており、とても光栄に思う」と謝意を表した。同会の活動について「日米の相互理解に貢献していることをうれしく思う。堀会長のリーダーシップの下で、活動に励み茶道の紹介に努めてほしい」と願った。
 点初めは、亭主が河村宗津師、半東はジョンズ宗康師が務め、大角宗孝さんが点前の説明に当たった。正客に青島首席領事、次客に淡交会オレンジ郡協会の小泉宗由名誉師範、三客に表千家同門会米国南加支部の岡添幸子事務長を迎えもてなした。

河村社中が点初めで使用した茶道具

 床の間には鵬雲斎大宗匠筆「壽山樹色籠佳気」をかけ、初春にちなみ「青竹一重切」の花入れには「結び柳 季のもの」を生けた。茶道具は、香合が城岳造「色絵 ぶりぶり」、水指は宝泉造の「山水染付」、薄器が泰園造「三景大棗 木地呂塗」、茶杓は光悦作 銘「飛翔」、茶碗は貴山造「仁清 御所車」を用いた。
 参加者全員が、末富製の正月煎餅「福卯」とともに初春の一碗を堪能した。
 亭主を務めた河村宗津師は、日本を含め茶道歴約35年のベテラン。点前は昨年11月ごろに言い渡されたといい、師匠に稽古をつけてもらい本番に備えた。大役を終え「緊張したが、皆さんにおいしいお茶を飲んでもらい喜んでもらえた。一生懸命練習したかいがあり、うれしい」と喜んだ。

初点式を催した茶道裏千家淡交会ロサンゼルス協会のメンバー。前列中央が阿部宗真新幹事長、右隣が堀宗博会長
【写真上と下】新春を祝い乾杯する淡交会ロサンゼルス協会の幹事と会員ら

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