ロサンゼルス遠征に参加する早大野球の加藤太郎投手

 1901年創部の長い歴史を持ち、2005年には日本の大学のチームとして初めて米国単独遠征を実現させた早稲田大学野球部が、14年以来9年ぶりとなる春季ロサンゼルス遠征で来米し、24日から3月2日までの7日間、活動する。地元の3大学との練習試合に加え、少年少女を対象とした野球教室を開き、野球を通した日米交流を図る。
 同野球部を率いる小宮山悟監督は、現役時にはプロ野球千葉ロッテマリーンズとニューヨークメッツで投手として活躍した。メッツ時代の02年5月に西海岸遠征でロサンゼルスに滞在した際に、当地の早大同窓会支部である「ロサンゼルス稲門会」の歓迎会に出席したことを、「昨日のことのように覚えている」という。学生は今回、稲門会の新年総会に招かれており、大学の諸先輩から歓迎と激励を受ける予定。小宮山監督は野球解説者としてこれまで幾度もロサンゼルスを訪問してきたが、このたびは早大野球部を率いる立場となり、「いささか緊張感が増しているが、早稲田大学野球部の監督として、学生たちに米国の良さ、ロサンゼルスの素晴らしさを伝えたい」と述べている。
 森田朝陽主将は、早大野球部が日本で初めて米国遠征を実施したことに触れ、日本にとって米国は常に仰ぎ見る存在であると強調し、「リスペクトの気持ちを決して忘れることなく、最新の技術や思考、そして文化を、この目で見たり、その空気に触れたりして、それを早稲田が目指す大学日本一の栄冠につなげたい。米国の地でチャレンジャーとして、泥くさく試合に臨みたい」と抱負を述べている。
 LA稲門会で会長を務め早大野球部OBの友永順平氏は、今遠征について「学生にとって素晴らしい経験になる。卒業後に野球を続ける、続けないにかかわらず、各人の今後の人生において大きな糧となるように、多くを吸収してほしい。帰国後すぐの春のリーグ戦で、遠征の成果が出てくれればうれしい」と、期待を寄せる。
 3大学との練習試合は、各大学の球場で行われ一般も無料で観戦できる。
 ▽3試合の日程は次の通り。
 27日(月)午後5時 カリフォルニア州立大ロサンゼルス校
 28日(火)午後6時 カリフォルニア州立大ロングビーチ校
  1日(水)午後2時 カリフォルニア州立大ノースリッジ校

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