先月この欄で、一人暮らしの日系高齢者同士を日常生活のレベルで結ぶネットワークの必要性について、私なりの希望を述べた。それに対して「高齢者を守る会」(以下「守る会」)の顧問の方から「まさにわれわれの会で取り組むべき内容」とのご意見を頂いた。そうしたネットワークの必要性を感じている者の一人として、うれしく思った。
ネットワークを作るためにはどうしたらいいか、考えてみた。まずそのようなネットワークが必要と思われる日系の高齢者がどこにどれだけ住んでいるのかを把握し、そうした人たちに連絡して、ネットワークを作るための協力をお願いする必要があるだろう。守る会は日系高齢者のための施設の建設を目指す運動を通じて、多くのメンバーや賛同者を抱えているだろうと思う。それを土台に説明会のようなものを開いて、ネットワークに関心のある人たちに集まってもらい、具体的に何をどうするかを話し合う。
しかし、そうしたネットワークを作ったとしても、それをどう維持していくかという問題があるだろう。友人同士なら、普段の付き合いの延長という感じで、関係を維持するために意図的に何かをする必要はないだろうが、それまで知らなかった人同士の場合は、関係を続けていくための努力が要る。そうしないと、ネットワークが自然消滅しかねない。
こうして、ネットワーク作りおよびその維持のためには、多様な作業が必要になる。これは一つの日系団体だけで展開するのは難しい。守る会は高齢者のための施設の建設で、やはり高齢者の生活の質の向上を目的としたサービスを提供している「Keiro」(旧「敬老シニアヘルスケア」)に協力を求めていると伝えられるが、ネットワークの構築でも、Keiroと情報を提供し合いながら、作業を進めていくことができるだろう。
高齢化が進む日系社会の問題への対応策として、施設というハードウエアの建設と同時に、ネットワークというソフトの構築も重要である。日系社会の来年の大きな課題の一つとして、具体的な進展を期待したいと思う。(長島幸和)

