毎年恒例の夏の帰省を終えて日本から戻ってきた。現政権による移民政策の下、ビザ保持者らが米国へ再入国する時の審査が厳しくなっているとの噂を聞いていたので、ロサンゼルス空港での審査に時間がかかるかもしれないと心の準備をしていたのだけれど、実際のところ1時間以内に空港から出ることができた。
 私はグリーンカード保持者で米国市民権は持っていない。昨年までは米国籍の息子と一緒に市民用レーンに並び、早々と審査を受けていた。しかし今回はそれが許されず、グリーンカード保持者も外国人ビジター用のレーンに並ばされた。
 見る見るうちに列が進んでいく市民用レーンに比べ、ビジター用には長蛇の列ができていた。到着した時間帯によるのか、アジア系はほとんどおらず、南米やヨーロッパからの入国者が多かった。パスポートに加え別の書類を手に、スペイン語を話しながら審査を待つ人々の表情からは不安の色が見て取れた。
 やっと私の番が来た。窓口の女性審査官は、日本での滞在日数や所持金の額など、いつも通りの簡単な質問をした後、パスポートとグリーンカードを返し、「お帰り!」と笑顔で言ってくれた。
 調べてみると、米税関・国境警備局が提供する入国審査手続きの迅速化を促す方法がいくつかある。その一つが、米国市民や永住権保持者に加えて昨年から日本人も取得できるようになった「グローバルエントリー」だ。120ドルの申請手数料を払い、事前に審査・面接を受けて登録することで、専用レーンが使えて入国審査が迅速化される。5年間有効なので、頻繁な旅行者には便利といえる。
 もう一つは、「MPC(モバイルパスポートコントロール)アプリ」を利用する方法。パスポート情報や税関申告を事前に送信することで審査が簡略化される。米国市民や永住権保持者、外国人旅行者が無料で利用でき、専用レーンが使える。ただ、アプリで受け取ったQRコードは1回のみ有効で、入国のたびに申請が必要。米国到着後にアプリでの情報提出を行うためタイミングにも要注意だが、グローバルエントリーの手続きに時間がかかる場合はMPCアプリが便利かもしれない。(平野真紀)

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