車のガソリンもコップに注ぐオレンジジュースも、最後の一滴まで残さず入れるよう、最近は気を付けている。毎日の生活に欠かせない燃料や食料品の価格高騰が続く中、日本の友人からは、「片田舎の小さな工場でも必要な物資が手に入らず困っている」と、イラン戦争の影響を嘆く声が届いた。一刻も早く平和な日常が戻ることを皆が願っている。
わが家で最近、食費の節約に一役買っているのが、賞味期限が迫っていたり閉店間際で売れ残りそうな食品を消費者に割安価格で販売する「Too Good To Go」というアプリだ。参加する飲食店が低価格で処分したい商品を、希望のピックアップ時間帯とともにアプリに表示し、近所に住む利用者が予約・決済する仕組みになっている。いろんな商品をセットにした「サプライズバッグ」をはじめ、「冷凍食品」や「ベイクドグッズ」などがあり、通常の半額や3分の1の値段で売られる。
参加店で多く目に付くのがドーナツ店やベーカリー、カフェで、人気が高くすぐに売り切れるのが「ホールフーズ」の商品。アプリには利用者の評価が表示され、「お得度」の目安になる。これまでの経験では、商品の中身に当たり外れはあるものの、まだおいしく食べられ、新しいお店の味を試す良い機会にもなっている。
「Too Good To Go」はデンマーク発のアプリで、2016年にヨーロッパでスタートした。今では21カ国に1億2千万人の利用者がいて、参加店は18万にのぼる。米国内では現在62都市でアプリが使用でき、利用者は「サプライズバッグ」で4億ドル以上節約した計算になるという。
今年の1月に日本でのサービスも始まり、日本上陸3カ月半ほどで登録利用者数が50万人を突破したと運営側が発表した。日本に根付く「もったいない」の価値観に物価高や節約志向の高まりが合わさり、支持が広がっているという。
環境問題への意識が高い参加店をサポートできて、フードロス削減と食費節約を同時にかなえる、まさにウィン・ウィンのアプリといえる。(平野真紀)
