カリフォルニア州知事選で当選を果たした民主党のギャビン・ニューサム副知事(左端)と家族

 6日の中間選挙では全米50州中、36州で州知事選が行われ、カリフォルニア州では民主党のギャビン・ニューサム副知事(51)が、共和党のジョン・コックス候補(63)を破り当選を果たした。【吉田純子】

 同日夜、ニューサム氏はロサンゼルス・ダウンタウンにあるナイトクラブ「the Exchange LA」で勝利宣言。「カオスと化した政治体制を終わらせる時がきた。カリフォルニア州は人種の多様性を禁じるのではなく、祝福する。家族を離ればなれにしたり、子どもたちを収容所に放り込むことはしない」と語り、名指しは避けながらもトランプ大統領の政治手法を批判。州知事選ではトランプ政権がすすめる移民政策や、銃規制強化に消極姿勢を示す政権に反対し、健康保険制度や貧困の中で暮らす子どもの支援などを公約として掲げてきた。
 ニューサム氏は、2003年にサンフランシスコ市長に就任。市長時代には、同性愛者のカップルに結婚証明書を発行。10年のカリフォルニア州知事選では出馬の意向を示したが、個人的理由をもとに撤回。11年からカリフォルニア州副知事を務めていた。
 一方、対抗馬の実業家で共和党のコックス氏は、同日夜、サンディエゴで支援者を前に敗北宣言をした。
 カリフォルニア大学バークレー校の政府研究所が実施した最終の選挙前世論調査によると58%対40%でニューサム氏が優位となっていた。
 ほかカリフォルニア州の連邦上院選では現職のダイアン・ファインスタイン連邦上院議員(民主党)が対抗馬のケビン・デ・リオン候補を58%対41%で破った。ファインスタイン氏は1992年に連邦上院議員に初当選し、今回5期目の当選を果たした。

カリフォルニア州議会下院議員選(第66区)で再選したムラツチ氏(中央)と支援者たち(J・K・ヤマモト撮影)
 カリフォルニア州議会下院議員選(第66区・サウスベイ地区)では現職の日系3世アル・ムラツチ下院議員(民主党)が再選した。
 ハワイ州知事選では現職の日系3世デービッド・イゲ氏=写真上=が再選。ハワイ州選出の連邦上院議員選では日系1世のメージー・ヒロノ連邦上院議員=同下=が再選を果たした。
 また中間選挙とともに行われた加州の住民投票では11提案が投票にかけられた。
 注目されていたガソリン税の廃止を求める「提案6」は反対55%で否決された。同提案は、加州各地で問題となっている老朽化した道路の補修工事やインフラ整備の加速、それに伴う雇用の創出を目指す目的で昨年11月に施行されたガソリン税の引き上げの廃止を求めるもので、加州共和党やいくつかの利益団体などが64万人分の署名を集め、ガソリン税の廃止を支持していた。
 また退役軍人や貧困層の住民に対する住宅支援を求めた「提案1」は賛成54%で可決。精神疾患のあるホームレスに20億ドルを投じて住宅支援をする「提案2」は賛成61%で可決した。

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