
カリフォルニア州ソルバングで発生した山火事により13日、南カリフォルニア沿岸部の主要高速道路が閉鎖され、避難命令が出されている。サンタバーバラ郡の消防当局によると、760人以上の消防士が、郡南部の海岸山脈沿いで発生した21平方マイルにも及ぶ「アリサル火災」の消火活動にあたっているが、わずか5%の鎮火にとどまっているという。AP通信が伝えた。
11日に海岸沿いの尾根で発生した火災は海に向かって進んでおり、フリーウェー101号線が閉鎖されているほか、牧場や農村地帯などで避難命令や警報が発令されている。この近辺には、かつてロナルド・レーガン元大統領夫妻が所有し、当時、西部のホワイトハウスと呼ばれた別荘「ランチョ・デル・シエロ」がある。
この火災を受けて、サンタバーバラ郡監督委員会は、12日に地域の緊急事態を宣言。また、ニューサム州知事に対しても州の緊急事態宣言発令を要請している。
サンタバーバラ郡を含む北カリフォルニア全域で電力を供給しているパシフィック・ガス・アンド・エレクトリック社(PG&E)は、突風が吹き荒れた11日に、火災を防ぐため23の郡の対象地域で約2万4千世帯の電力供給を停止。12日に電力は復旧したが、14日に火災の危険性を示す警報が発令されることが予想されており、同社は、再び19の郡で約2万9千世帯への電力供給を停止しなければならない可能性があると警告している。
過去30年間で米国西部の気温上昇と乾燥が進んでおり、科学者によると、今後も山火事発生の頻度や程度はより拡大するとしている。現在カリフォルニアでは、各地で多くの山火事が発生しており、今なお消火活動が続いている。