数々のドラマを見せてくれたレギュラーシーズンが、ようやく終わった大リーグ。今年も南カリフォルニアに住む日本人を大いに楽しませてくれたのが、われらの大谷だ。打って、投げて、走って、大車輪の活躍で、チームのMVPと最優秀投手の2年連続W受賞に異論を唱える者はおらず、エースで主砲の存在感をさらに高めた。
 シーズン終盤戦はチームのプレーオフ進出争いで盛り上がるものだが、エンゼルスは蚊帳の外となってしまった。望みを絶たれたファンの関心は大谷の個人記録に移ってもおかしくなかった。ア・リーグMVPの最右翼で、62本塁打を記録し、打点と合わせて2冠王となったジャッジとの争いは、大谷があわや完全試合という快投を見せるなど猛追。2人の争いは、ジャッジは打者、大谷は投打の「二刀流」という比較のため判断が難しいが、野球記者の目は確かなので祈りながら発表を待つしかない。
 大谷の代名詞の投打の「二刀流」は、英語で「ツーウエー」と言うが、両面通行のように聞こえ何か味気ない。日系人の野球ファンに、二刀流の意味を説明すると「おお、いいね。大谷はまさに日本から来たサムライだね」と言ってもらった。エンゼルスの試合の実況アナが、大谷の活躍に興奮し日本語で「オータニさん」「スゴーイ」「イチバン」などと絶叫している。ぜひ、「ニトーリュー」を広めてもらいたい。
 大谷は先週、来季の契約を1年3千万ドルというかなりの高額で結んだ。だが移籍を恐れる南加のファンはまだ安心できない。これほどの選手を他球団が放って置くはずはない。これも祈って、エンゼルスにい続けてほしい。
 ワールド・ベースボール・クラシック参加に意欲を示している大谷。日本ハム時代に育てられた栗山監督であれば、恩師への恩返しと日本のために世界一奪還に燃え、より力を発揮することだろう。ファンとしては、ここでも二刀流を見てみたい。だが、来季のシーズンを考えれば、投げるのは温存して打つ方に専念した方がいいだろう。
 今季もけがなくシーズンを終えてホッとした。プレーオフで見ることができないのは心残りだが、ゆっくりと休んで1年の疲れをとり来季に備えてほしい。お疲れさまでした。ファンの皆さんも。(永田 潤)

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